ニュース/ブログ 3月

昭和のすたるじー その3

 

小平市にある津田塾大学の近くの住宅街で、旧式の郵便ポストを見つけました。この円筒形のポストは、(11:15地震。幸い小さい。首都圏直下型が今日明日にもやってくるみたいに,日々マスコミが報道するからビクビクして暮らしている)昭和24年に登場し、2008年現在東京23区内ではたったの4個しか残っていないそうです。小平市では今年の1月現在33個残っている。それでぼくも遭遇したわけです。「小平丸ポストラリー」(11月5日~12月6日)もありますからマニアの方はどうぞ!! (2012/4/1)

昭和のすたるじーその2

 

昭和30年代の中頃、ぼくはアート系大学の学生でした。学業のほうはまるでダメで、モダンジャズ喫茶に入り浸る日々でした。どこのジャズ喫茶でもソニー・クラークの"クール・ストラッティン"というレコードがリクエストされ、よくかかっていました。ミディアム・テンポでアーシーな曲でぼくも大好きでしたが、レコード・ジャケットがシャレていてまた素晴らしい!

思えば30年代は喫茶店文化の黄金時代といえるでしょう。名曲喫茶、タンゴ喫茶、シャンソン喫茶・・・歌声喫茶もありましたね。♪幸せはおいらの願い/仕事はとってもつらいけど、とか♪娘さんよくきーけよ/山男にゃ惚れるなよ、なんて歌ってました。(2012/3/24)

春の息吹き

 

写真は東京女子大学のテニスコート側の雑木林のフキノトウです。寒かった今年の冬もここにきてやっと暖かい日も混じるようになりました。誰も採らないので採りほうだいです。小さなレジ袋がいっぱいになりました。さて、困った。冷蔵庫のコヤシにするのでは申し訳ない。"フキノトウみそ"でも作りますか。(2012/3/8)

雪の門

 

おうおうといへど敲くや雪の門   去来

 

2月29日。雪が降りました。東京にしてはかなり積もりました。10cmまではいかないにしても、5~6cmは積もったでしょう。雪国育ちなので、雪を見ると無性に嬉しくなります。午前中は卍巴(まんじともえ)と降りしきっていました、「いいぞいいぞ! もっと降れ。30cmぐらいつもらないかなぁ~」と思っていたのも束の間。午後には声援むなしくあっさり上がってしまった。都会の雪はどうしてこう根性なしなのだろう。

近所に時代劇の映画のロケに使えそうな、立派な門構えの屋敷があります。上の向井去来の句の情景にピッタリな門です。おうおうと答えているのに声は雪に吸い込まれて来訪者には届かないのか、なおも叩き続けている。雪はさらに激しく降りしきる。(2012/3/1)

雪だるき

 

崩れゆくああ東京の雪だるま   八木忠栄

 

都会の子どもたちはちょっとでも雪が降ると、表に飛び出し喜びいさんで雪だるま作りに励みます。泥だるまやお地蔵さんのようなのや、雪だるまというよりは単に固まりだったりして実に楽しい。雪国の子どもはめったに雪だるまなど作りません。2mも3mも積雪があるとそんな気にならないのです。では何をして遊ぶか。屋根から雪崩れて落ちた雪が軒下に積もると、やがては屋根とつながってしまいます。ぼくらはそこをゲレンデにして屋根のてっぺんからスキーで滑り降りていました。(2012/3/1)

雛祭り

3月3日は雛祭り。女の子の節句です。古代中国から祓いの風俗が日本に伝わり、平安時代から節日に草餅を食べ、雛あそびをする風習がありました。雛祭りの原型は流し雛にあります。人の罪や穢れを紙やわらで作った人形に移し、身代わりとして川に流し捨てました。雛壇に人形を飾るようになったのは江戸時代からのことだそうです。山形県には、「雛のみち」があります。京都から舟で運ばれて来たお雛さまが、酒田河口から最上川をさかのぼって沿岸各地にもたらされたのです。新庄市もそのスポットの一つです。写真は毎年今頃「新庄歴史センター」で飾られる旧家のお雛さまです。新庄は城下町です。その昔、藩主戸沢正令の夫人桃令院が,薩摩藩主島津家からお輿入れしたさいに持参した雛道具や享保雛、古今雛などが一堂に会しています。ぼくが子どもの頃は、「お雛さん見」といって、子どもたちはつれだって旧家や商家に飾られているお雛さまを見させてもらいに行ったものでした。そして、あられやくじら餅、甘酒などをごちそうになりました。(2012/2/29)

大石田町の「お雛さん見」

 

最上川の舟運により栄えた大石田も「雛のみち」の一つです。写真は以前ぼくが取材して描いた商家の雛壇です。享保、古今、からくり人形などの歴史的なお雛さまが飾られています。大石田・新庄の雛壇飾りのスタイルは、すべての家がというわけではありませんが、ありったけの「飾りものを飾る」ということでしょうか。手鞠、お手玉、女の子の遊び道具、フランス人形やミッキー・マウスも座っていたりします(笑)。(2012/2/29)